カットマン同士の試合の戦い方|カットマン対カットマンの攻略法

カットマン同士の試合は、ほかの対戦とはまったく違う展開になります。お互いにカットで粘るので、ラリーが長く続き、促進ルールになることもあります。カットマンは数が少なく、カットマン同士で対戦する機会はあまりありません。だからこそ、いざ対戦すると攻め方に迷う選手が多いのです。この記事では、カットマン同士の試合の特徴と、主導権を握るための攻め方を解説します。

この記事でわかること

  • カットマン同士の試合が難しい理由
  • 主導権を握るための攻め方
  • バックハンド攻撃が有効な理由
  • 促進ルールとの付き合い方
目次

カットマン同士の試合が難しい理由

カットマン同士の試合が難しいのは、何より対戦経験が少ないからです。現役の村松雄斗と松下浩二は、カットマンでありながらカットマン対策に課題を感じている選手が多い、として、カットマン同士の攻略法を対談形式で解説しています。

お互いにカットで返し合うと、どちらも攻めるきっかけがつかめず、ラリーが長くなります。相手のカットは切れていて、こちらが攻めればミスをしやすい。かといって待っていても点は取れない。この状況で、どちらが先に主導権を握るかが勝負になります。

主導権を握るための攻め方

村松雄斗と松下浩二は、カットマンを攻略する動きを「カットマンキラームーブ」と呼び、受け身にならずに主導権を握り続けることを勧めています。

相手の準備が整う前に攻める

カットを続けるだけでなく、相手の準備が整う前に攻撃を仕掛けます。カットの回転や深さを変えて相手のリズムを崩し、その隙を攻めます。

苦手なコースに送り、前後に揺さぶる

相手のカットマンが苦手とする場所(フォア前や、バックの深いコースなど)へ意図的にボールを送り、前後に大きく揺さぶります。前に引き出してから後ろへ、後ろに下げてから前へと動かすことで、守備の綻びを狙います。

予測の裏をかく

相手が「ここはカットだろう」と予測している場面で、あえて早い打点のドライブやスマッシュを混ぜます。予測を外された相手は、対応が遅れます。

バックハンド攻撃が有効な理由

「ミスター・カットマン」と呼ばれた高島規郎は、カット型同士の対戦ではバックハンド攻撃が鍵になるとしています(『卓球戦術ノート ラストページ』)。

どちらかがフォアハンドで攻めるときは、動作がはっきり変わります。そのため、カットで守る側は事前に察知して、打たれる準備ができます。一方、バックハンドの攻撃は相手から察知されにくく、不意を突かれると、カットの体勢づくりが間に合わないことが多くなります。

カットマン同士の試合では、バックハンドから攻撃を始める選択肢を持っておくと、主導権を握りやすくなります。

歴史に残るカットマン同士の対戦

カットマン同士の試合は、歴史の中でも名勝負を生んできました。1965年の世界選手権では、粒高の元祖といわれる中国の張燮林(Zhang Xielin)と、西ドイツのカットマンのシェーラーが対戦しました。張燮林は自分から攻める作戦を取り、1本のラリーで200〜300本のドライブを打ったといわれるほどの大熱戦になりました。結果はシェーラーの勝利でした。カットマン同士でも、攻めて主導権を取りにいく姿勢は昔から変わりません。

促進ルールとの付き合い方

カットマン同士は促進ルールになりやすい

1ゲームが10分を超えると促進ルールに切り替わり、レシーバーが13回返球すればレシーバーの得点になります。カットマン同士の試合はラリーが長くなりやすいので、促進ルールになることがよくあります。

伊藤条太によると、両方がカットマンの試合では、試合前に選手や審判が「促進にしませんか?」と相談し、最初から促進ルールで行うこともあるそうです。途中で切り替わるより、最初から促進ルールのほうが選手も楽だからです。

促進ルールでは、サービス側が攻める

促進ルールでは、サービス側は13回返される前に攻撃を仕掛けなければなりません。カットマンでも攻撃力のある選手が有利になります。韓国の金暻娥は、カットマン同士の試合は促進ルールがあるので、かえって早く終わると話しています。普段の練習に、促進ルールを想定した攻撃の練習を入れておくと安心です。

カットマン対カットマンについてよくある質問

Q. カットマン同士の試合は長くなる?

長くなりやすいですが、促進ルールになると早く決着がつきます。最初から促進ルールで試合をすることもあります。

Q. フォアとバック、どちらで攻めるべき?

バックハンド攻撃は相手に察知されにくいので、有効な選択肢です。フォアハンドの攻撃は動作が大きく変わるので、相手に準備されやすくなります。

まとめ

  • カットマン同士の試合は、対戦経験が少ないために攻め方に迷いやすい
  • 受け身にならず、相手の準備が整う前に攻める。苦手なコースに送って前後に揺さぶる
  • 相手が「カットだろう」と予測している場面で、早い打点の攻撃を混ぜる
  • バックハンド攻撃は察知されにくく、カットマン同士の試合で特に有効
  • 促進ルールになりやすいので、サービス側から攻める練習もしておく

同じカットマンだからこそ、先に攻めた方が主導権を握れます。

この記事を書いた人

チョッピー(Choppy)
カットマン歴15年以上。中学で卓球を始め、高校でカットマンに転向し、大学で練習を重ね、社会人の今もカットマンを続けています。

カットマンに関する情報は限定的で、指導者や知り合いから教えてもらうことがほとんど。暗黙知になりがちなカットマンの情報を共有知に変え、カットマン界を盛り上げたい。カットマン人口を増やしたい。そんな思いでこのサイトを作りました。

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参考・出典

※この記事の情報は2026年9月28日時点のものです。

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