グラスディーテックス(Grass D.TecS)は、ドイツのメーカーTIBHAR(ティバー)の粒高ラバーです。粒高では珍しく、シートにテンション技術を取り入れた「ハイテンション粒高」で、大きな変化と、粒高とは思えない攻撃力を持っています。この記事では、グラスディーテックスの製品情報・特徴・評価・使用選手を、メーカーの公式情報をもとにまとめます。
韓国の名カットマン、朴美英(パク・ミヨン)選手が使っていたことで知られるラバーです。
グラスディーテックスの製品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | TIBHAR(ティバー) |
| 種類 | 粒高(ハイテンション粒高) |
| シートの色 | ブラック、レッド、グリーン(アシッドグリーン) |
| スポンジ硬度 | 47.5 |
| 厚さ | OX(スポンジなし)、0.5、0.9、1.2、1.6 |
| 性能(TIBHARの数値) | スピード45、コントロール75、回転95 |
| 価格 | 6,655円(税込) |
※TIBHAR JAPANの製品ページより(2026年9月時点)。メーカーの表記は「グラスD.TecS」です。
グラスディーテックスのカットマン目線の特徴
カットマンの技術別に、5段階で評価します。各指標は、メーカーのカタログ値やレビューの記載内容、運営者による使用感を総合的に考慮し、CHOPPERS独自に算出したものです。使用者の技術や感覚、ラケットとの組み合わせにより異なることをご了承ください。
| 評価項目 | 評価 | カットマン目線での見方 |
|---|---|---|
| 守備・カット性能 | ★★★☆☆ | 当てるだけでも変化が大きい一方、反発があるので、カットを低く抑えるには慣れが必要です。 |
| 攻撃・反撃性能 | ★★★★☆ | スポンジに反発力があり、粒高でもプッシュや攻撃がしやすいラバーです。 |
| サーブ・台上性能 | ★★★☆☆ | コントロールの点数は低めで、台上では弾みを抑える工夫が必要です。 |
テンション技術を取り入れた粒高
TIBHARは、裏ソフトで使っている「D.TecS」の技術を粒高に応用し、粒の倒れ方と復元力を高めたラバーと説明しています。一般的な粒高は、相手の回転を利用するためにシートやスポンジで弾みを抑えたものが多いのに対し、グラスディーテックスはシートにテンション技術が入っているぶん、かなり弾みます。
当てるだけでも変化が大きい
粒が倒れやすく、元に戻る力も強いため、相手の回転を利用するだけでなく、ラバー自体が大きな変化を生みます。軽く当てて返しただけでも、不規則なボールになりやすいのが特徴です。
粒高で攻撃できる
弾みがあるため、粒高でもプッシュを速く打ち込めます。カウンターやミート打ちもしやすく、粒高の面から積極的に攻めることができます。
厚さは5種類、接着シート付きの「GS」も
もともとはOX・1.2・1.6の3種類でしたが、のちに0.5と0.9が加わりました。OXには、接着シートをあらかじめ付けた「グラスD.TecS GS」もあります。2021年10月には、シートの色にアシッドグリーンが加わっています。
使うときのポイント
カットではボールが飛びやすいので、打点を落とさず、高い打点で捉えることが大切です。弾みのあるラバーなので、弾みを抑えたラケットと合わせると、カットが安定しやすくなります。セルロイドの時代は扱いが難しいラバーでしたが、プラスチックボールになってからは比較的おとなしくなっています。
グラスディーテックスの評価
卓球ナビに寄せられたユーザー評価(67件)の平均値は次のとおりです。
| 項目 | 平均 |
|---|---|
| 総合評価 | 7.69 |
| スピード | 7.04 |
| スピン | 7.07 |
| コントロール | 5.04 |
良い評価
- 当てるだけで大きな変化が出て、相手のミスを誘いやすい
- 粒高としては球が速く、プッシュやミート打ちがしやすい
- 上から下にしっかり振れば、切れたカットが入る
- ブロックで強い下回転を送れる
気になる評価
- よく弾むので、コントロールが難しい
- 強打をカットやブロックで受けると、オーバーしやすい
- 粒高を使い慣れた人向けで、初心者には扱いにくい
- 使い始めてしばらくすると、切れ味が落ちてくる
スピードの平均は7.04と粒高としては高く、コントロールは5.04と低めです。同じ粒高のカールP1V(コントロール6.97)やフェイントロング3(8.6)と比べても、扱いの難しさがはっきり出ています。扱いにくさと引き換えに、変化と攻撃力を手に入れるラバーです。
ラケットとの組み合わせ
合わせるラケットで、使い心地が変わります。守備用よりオールラウンド用のラケットのほうが変化が大きい、柔らかいラケットに貼るとプッシュやカットブロックがしやすい、といった使用例があります。カット用では朱世赫・陳衛星(Chen Weixing)、そのほか和の極 -蒼-などに合わせた例があります。
グラスディーテックスを使用するカットマン選手
| 選手 | 使用の時期 |
|---|---|
| 朴美英(韓国) | 現役時代 |
| 朱世赫(韓国) | 以前使用(のちにカールP1V) |
朴美英選手は、ラケット(ストラタス パワーディフェンス)・フォアラバー(ニンバスVIP)もTIBHARでそろえていました。
カットマン以外では、インドのマニカ・バトラ選手が、カットをせずに前陣でプレーする粒高として使っています。
グラスディーテックスの関連製品(シリーズ違い)
| 製品 | 厚さ | スポンジ硬度 | 価格(税込) | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| グラスD.TecS | OX、0.5、0.9、1.2、1.6 | 47.5 | 6,655円 | 基本モデル |
| グラスD.TecS GS | OXのみ | 42.5 | 7,095円 | OXに接着シートを付けたモデル。打球感が硬くなり、自在性が上がる |
※TIBHAR JAPANの各製品ページより。TIBHAR JAPANの製品一覧に載っている粒高は、この2種類です(2026年9月時点)。
スポンジなしで使うならGSのほうが貼りやすく、スポンジありで使うなら通常のグラスD.TecSを選ぶことになります。
まとめ
- グラスディーテックスは、TIBHARのハイテンション粒高
- テンション技術で粒の倒れ方と復元力を高め、大きな変化と攻撃力を両立
- 厚さはOX・0.5・0.9・1.2・1.6、シートはブラック・レッド・グリーン、税込6,655円
- 卓球ナビの総合評価は7.69。スピードが高く、コントロールは低め
- 朴美英選手が使用、朱世赫選手も以前使用
扱いの難しさを受け入れてでも、粒高で変化と攻撃を最大にしたいカットマンのためのラバーです。
この記事を書いた人
チョッピー(Choppy)
カットマン歴15年以上。中学で卓球を始め、高校でカットマンに転向し、大学で練習を重ね、社会人の今もカットマンを続けています。
カットマンに関する情報は限定的で、指導者や知り合いから教えてもらうことがほとんど。暗黙知になりがちなカットマンの情報を共有知に変え、カットマン界を盛り上げたい。カットマン人口を増やしたい。そんな思いでこのサイトを作りました。
参考・出典
- TIBHAR JAPAN グラスD.TecS
- TIBHAR JAPAN グラスD.TecS GS
- Rallys Grass D.TecS(グラスディーテックス)の性能を徹底レビュー
- 卓球ナビ グラスディーテックス
※この記事の情報は2026年9月26日時点のものです。



コメント
コメント一覧 (2件)
[…] グラスディーテックス […]
[…] コントロールの平均8.6は、同じ粒高のカールP1V(6.97)やグラスディーテックス(5.04)と比べても高い値です。変化の大きさよりも、安定と回転量で勝負するラバーです。 […]