カットマンのラバー|裏ソフト・表ソフト・粒高の選び方とおすすめ

カットマンのラバーは、裏ソフト・表ソフト・粒高の3種類から選びます。種類によって、自分から回転や変化をつけやすいか、相手の回転の影響を受けやすいかが大きく変わります。この記事では、3種類の違いと、それぞれの選び方・おすすめ、ラバーの厚さの考え方、トップ選手が使っているラバーを紹介します。

この記事でわかること

  • 裏ソフト・表ソフト・粒高の違いと、カットマンにとっての長所・弱点
  • 種類ごとの選び方と、おすすめのラバー
  • フォアとバックでラバーを組み合わせる考え方
  • ラバーの厚さの考え方と、トップ選手が使っているラバー
目次

裏ソフト・表ソフト・粒高の違い

種類自分からの回転・変化相手の回転の影響主な使い方
裏ソフト最もつけやすい受けやすい強い回転のカットと、攻撃
表ソフト中間。回転系は、下回転やナックルのカットを出しやすい。粒の長い変化系は、粒高に近い受けにくい相手の回転に左右されにくいカット、攻撃
粒高つけにくい受けにくい。相手の回転を反転して返す相手の強打・カット打ちを、安定してカットする

自分から回転や変化をつけやすい順番は、裏ソフト、表ソフト、粒高です。粒高は、自分から回転や変化をつけにいくためのラバーではありません。一方、相手の回転の影響の受けにくさは、この逆の順番になります。

この違いが、フォアとバックにどのラバーを使うかの選択に影響します。詳しくは、後ろの「フォアとバックの組み合わせ」で解説しています。

裏ソフトの選び方

表面が平らなラバーです。自分から回転をかけやすく、強い回転のカットも、攻撃も出しやすいのが長所です。カットマンは、フォアに貼る選手が多く、両面に貼る選手もいます。

弱点は、相手の回転の影響を受けやすいことです。強いドライブを、裏ソフトでカットすると、抑えきれずに、安定したカットが返しにくくなります。

テンション系か、粘着系か

系統特徴向いているカットマン
テンション系よく弾み、スピードが出る。攻撃しやすい攻撃を多く使うカットマン
粘着系表面に粘りがあり、回転をかけやすい。弾みは控えめ粘ってチャンスを待つカットマン、初心者
粘着テンション系粘着系の回転とテンション系の弾みの中間両方のバランスをとりたいカットマン

初心者には、回転をかけやすく安定しやすい粘着系が向いています。上達してからは、攻撃を多く使うなら弾みのよいテンション系、粘ってチャンスを待つなら粘着系というように、自分の戦い方に合わせて選びます。

回転重視か、スピード重視か

裏ソフトは、切れたカットで相手のミスを誘う役割と、攻撃で得点する役割の両方を担います。回転重視のラバーは、カットの切れと変化を出しやすく、スピード重視のラバーは攻撃の威力を出しやすくなります。

硬さ

硬いラバーは、強いボールにも負けにくく、カットで押されにくくなります。ただし、自分の力でボールを食い込ませないと回転がかかりにくいので、振る力が必要です。柔らかいラバーは、ボールを持つ感覚があって扱いやすい一方、強いボールでは押されやすくなります。

初心者は、裏ソフトから

カットを始めたばかりなら、フォアもバックも、裏ソフトから始めるのがおすすめです。裏ソフトは自分から回転を操作しやすく、カットの基本を覚えやすいからです。表ソフトや粒高は、相手の回転の影響を受けにくい分、自分のスイングが正しいかどうかが分かりにくくなります。

裏ソフトを使っているトップ選手

ラバー人数選手
テナジーシリーズ10朱世赫、ソ・ヒョウォン、谷岡あゆか、キム・ソンイ、パナギオティス・ギオニス、ルーウェン・フィルス、厚谷武志、ワン・ヤン、テティアナ・ビレンコ、福岡乃愛
V>シリーズ4平塚健友、岡田蒼空、小塩遥菜、瓜生日咲
キョウヒョウシリーズ3橋本帆乃香、佐藤瞳、ハン・イン
ディグニクスシリーズ2山室早矢、姜東秀

※当サイトの選手ページの調査より(2026年9月時点)。時期によって使うラバーが変わる選手もいます。

おすすめの裏ソフト

ラバーメーカー種類卓球ナビ総合
キョウヒョウ3国狂ブルーキョウヒョウ3国狂ブルーニッタク粘着性9.68
ディグニクス09Cバタフライ粘着性ハイテンション9.54
V>15 スティッキーV>15 スティッキーVICTAS微粘着テンション9.55
テナジー05テナジー05バタフライハイテンション9.34
テナジー64テナジー64バタフライハイテンション9.07
V>15 エキストラV>15 エキストラVICTASテンション9.08
キョウヒョウ ネオ3キョウヒョウ ネオ3ニッタク粘着性8.92
ヴェガ DEFXIOMスピン系テンション8.76
VS>401VS>401VICTAS微粘着テンション8.10

スマートフォンでは、表を左右にスクロールして見られます。

※卓球ナビ総合は、卓球ナビのユーザー評価の平均(10点満点、2026年9月時点)。

卓球ナビの総合評価(10点満点)

キョウヒョウ3国狂ブルー
9.68
ディグニクス09C
9.54
V>15 スティッキー
9.55
テナジー05
9.34
テナジー64
9.07
V>15 エキストラ
9.08
キョウヒョウ ネオ3
8.92
ヴェガ DEF
8.76
VS>401
8.10
0510
  • 切れたカットで粘りたいなら:キョウヒョウ3国狂ブルー、キョウヒョウ ネオ3などの粘着性。橋本帆乃香選手・佐藤瞳選手はキョウヒョウ3国狂ブルーを使っています。
  • カットと攻撃の両立なら:ディグニクス09C、V>15 スティッキー、VS>401のような粘着とテンションの中間。
  • 攻撃を多く使うなら:テナジー05・テナジー64、V>15 エキストラなどのテンション系。
  • 価格を抑えたいなら:キョウヒョウ ネオ3やヴェガ DEFは、5,000円台で買えます。

各シリーズの違いは、テナジー・ディグニクス・キョウヒョウ・V>・ヴェガのまとめページで比べています。

表ソフトの選び方

表面が粒のままのラバーで、裏ソフトと粒高の中間にあたります。相手の回転の影響を受けにくいのが長所です。

表ソフトには、大きく2つのタイプがあります。

  • 回転系(粒が短い):自分から、下回転のカットやナックルカットを出しやすい。
  • 変化系(粒が長い):粒高に近く、粒高と同じ弱点があります(後述)。

どちらも、裏ソフトほど強い回転は出しにくいため、フォアとバックのどちらに使うか、ほかのラバーと何を組み合わせるかが、選び方の中心になります。

詳しくは、カットマンの表ソフトの記事で解説しています。

表ソフトを使っているトップ選手

ラバー種類人数選手
表ソフト3橋本帆乃香、佐藤瞳、石垣優香
スペクトル表ソフト3ハン・イン、侯英超(Hou Yingchao)、武楊(Wu Yang)
スピンピップス表ソフト3山室早矢、牛嶋星羅、ワン・ヤン

※当サイトの選手ページの調査より(2026年9月時点)。時期によって使うラバーが変わる選手もいます。

おすすめの表ソフト

ラバーメーカー種類卓球ナビ総合
ドナックルドナックルニッタク表ソフト(変化系)8.38
スペクトル S1スペクトル S1VICTAS表ソフト(スピード系)8.04
スピンピップスD1スピンピップスD1VICTAS表ソフト(回転系)7.95
スピンピップスD3スピンピップスD3VICTAS表ソフト(回転系・カット用)7.97

スマートフォンでは、表を左右にスクロールして見られます。

※卓球ナビ総合は、卓球ナビのユーザー評価の平均(10点満点、2026年9月時点)。

卓球ナビの総合評価(10点満点)

ドナックル
8.38
スペクトル S1
8.04
スピンピップスD1
7.95
スピンピップスD3
7.97
0510
  • 表ソフトでナックルを出したいなら:ドナックル。切れたカットとナックルの出し分けがしやすい変化系です。
  • 表ソフトで回転をかけたいなら:スピンピップスD1・D3。D3は反発を抑えたカット用のスポンジです。

粒高の選び方

粒が高く、倒れやすいラバーです。粒高は、自分から回転や変化をつけにくいラバーで、裏ソフトや表ソフトのように、自分でカットの回転を操作することは苦手です。

その代わり、相手の回転の影響を受けにくく、相手の回転を反転する特性があります。相手の強打やカット打ちを、安定してカットしたいときに力を発揮します。

弱点は、カットの回転量が、相手のドライブの回転量に依存することです。たとえば、回転のかかったループドライブを打たれると、粒高では下回転のカットでしか返せません。そのため、かえって相手が回転を読みやすくなることがあります。

詳しくは、カットマンの粒高ラバーの記事で解説しています。

粒高を使っているトップ選手

ラバー種類人数選手
粒高6朱世赫、ソ・ヒョウォン、岡田蒼空、小塩遥菜、姜東秀、瓜生日咲
粒高4谷岡あゆか、厚谷武志、ルーウェン・フィルス、テティアナ・ビレンコ
粒高2平塚健友、馬特(Ma Te)
バーティカル20粒高2御内健太郎、塩野真人

※当サイトの選手ページの調査より(2026年9月時点)。時期によって使うラバーが変わる選手もいます。

おすすめの粒高

ラバーメーカー種類卓球ナビ総合
カールP4VカールP4VVICTAS粒高(変化系)8.43
カールP1VカールP1VVICTAS粒高(変化系)8.00
フェイントソフトフェイントソフトバタフライ粒高7.80
グラスディーテックスグラスディーテックスTIBHAR粒高(ハイテンション)7.69
フェイントロング3フェイントロング3バタフライ粒高7.40

スマートフォンでは、表を左右にスクロールして見られます。

※卓球ナビ総合は、卓球ナビのユーザー評価の平均(10点満点、2026年9月時点)。

卓球ナビの総合評価(10点満点)

カールP4V
8.43
カールP1V
8.00
フェイントソフト
7.80
グラスディーテックス
7.69
フェイントロング3
7.40
0510

粒高は、自分で回転をかけにくい分、卓球ナビの評価ではスピードやコントロールの点数が低めに出る傾向があります。総合評価だけで比べず、自分が使いたい場面で選ぶのがポイントです。

  • 粒高の定番を選ぶなら:カールP1V・カールP4V・フェイントロング3。トップ選手の使用者も多い定番です。
  • 粒高でも安定させたいなら:フェイントソフト。変化より安定性を重視した作りです。

フォアとバックの組み合わせ

当サイトで調べた選手のうち、バックのラバーが分かっている39人を集計すると、次のようになりました(2026年9月時点)。

組み合わせ人数主な選手
フォア裏ソフト+バック粒高23朱世赫、ソ・ヒョウォン、谷岡あゆか、御内健太郎、キム・ソンイ
フォア裏ソフト+バック表ソフト12橋本帆乃香、ハン・イン、村松雄斗、ワン・ヤン
両面裏ソフト2英田理志、福岡乃愛(2020年)
フォア表ソフト+バック裏ソフト2小林りんご、相馬夢乃

バックに表ソフトや粒高を使う選手が多い理由

どのラバーをフォア・バックに使うかは、決まりがあるわけではありません。ただ、バックに表ソフトや粒高を使う選手が多いのには、理由があります。

バッククロスは、右利きの選手の回り込みドライブを、カットで受けることになる場所です。相手も踏み込んで打てるので、強力なドライブが飛んできます。それを、回転の影響を受けやすい裏ソフトでカットしようとすると、抑えきれず、安定したカットが返しにくくなります。そこで、表ソフトのように、相手の回転の影響を受けにくいラバーを使う選手がいます。粒高の、相手の回転を反転して下回転で返す特性を使う選手もいて、粒高を貼っている選手が、いちばん多くなっています。

組み合わせの考え方

  • 裏ソフト+粒高:フォアで切れたカットと攻撃、バックで相手の強打を安定して受ける。バックの粒高は、自分から回転をつけにくいことと、回転量が相手のドライブに依存することが、弱点になります。
  • 裏ソフト+表ソフト:粒高より自分から回転をかけやすく、下回転のカットとナックルカットを出し分けやすい。橋本帆乃香選手・佐藤瞳選手のように、切れたカットとナックルカットを出し分けるカットマンが多く使っています。
  • 両面裏ソフト:自分から回転をかけやすく、両ハンドで攻撃しやすい。「カットマン 裏裏」という検索も増えていて、攻撃を重視するカットマンの選択肢として注目されています。英田理志選手は両面に粘着テンション系の裏ソフトを貼っています。
  • そのほか:バックにアンチラバーを貼るカットマンもいます。小林りんご選手や相馬夢乃選手のように、フォアに表ソフト、バックに裏ソフトという、逆の組み合わせのカットマンもいます。

どのラバーを選ぶかは、自分が苦手なボールと、出したいボールで決めます。表ソフトや粒高を貼る場合も、最初に述べた、自分から回転をかけにくいことが、攻撃やカットにどう影響するかを考えて選びましょう。

ラバーの厚さの選び方

ラバーの厚さは、カットの安定と攻撃の威力のバランスで決めます。

  • 厚いラバー:よく弾み、攻撃の威力が出る。ボールが食い込むので回転もかけやすい。ただし重くなり、カットが飛びやすい
  • 薄いラバー:弾みが控えめで、カットが安定しやすい。軽い。ただし攻撃の威力は出にくい

高島規郎さんは、今のカット型には攻撃力が必要なので、ラケットは少し小ぶりにして、ラバーは厚めにすることを勧めています。以前のカット型は、大きめのラケットに薄いラバーを貼る守備重視の組み合わせが多かったそうです。

実際に、トップ選手のフォアは、特厚や厚を使う選手が多く見られます。バックに粒高を貼る選手には、極薄やスポンジなし(OX)を使う選手もいて、厚さの選び方は目的によって大きく変わります。

まとめ

  • 自分から回転・変化をつけやすい順番は、裏ソフト、表ソフト、粒高。相手の回転の影響の受けにくさは、この逆の順番
  • 裏ソフトは、強い回転が出せる一方、強いドライブをカットで抑えにくい
  • 表ソフトは中間。回転系は自分から下回転・ナックルを出しやすく、粒の長い変化系は粒高に近い弱点がある
  • 粒高は、相手の強打を安定して受けられるが、カットの回転量が相手のドライブに依存する
  • バックに表ソフトや粒高を使う選手が多いのは、バッククロスの強力なドライブを、安定してカットするため
  • 初心者は、裏ソフトから始めるのが基本。攻撃力が必要な今は、厚めのラバーが勧められている

ラバーは、ラケット以上に球質を大きく変える道具です。3種類の特徴を理解したうえで、自分の戦い方と弱点に合わせて選びましょう。

この記事を書いた人

チョッピー(Choppy)
カットマン歴15年以上。中学で卓球を始め、高校でカットマンに転向し、大学で練習を重ね、社会人の今もカットマンを続けています。

カットマンに関する情報は限定的で、指導者や知り合いから教えてもらうことがほとんど。暗黙知になりがちなカットマンの情報を共有知に変え、カットマン界を盛り上げたい。カットマン人口を増やしたい。そんな思いでこのサイトを作りました。

運営者チョッピーのプロフィールとサイトについて

参考・出典

「カットマンの粒高ラバー|仕組み・選び方・おすすめを解説」、「カットマンの表ソフト|変化系・回転系・スピード系の違いとおすすめ」、「テナジーシリーズの違いとカットマン向けの選び方|全10モデル比較」、「ディグニクスシリーズの違いとカットマン向けの選び方|4モデル比較」もあわせてご覧ください。

※この記事の情報は2026年9月28日時点のものです。

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